2016.4.4 : 高速バスターミナル 「バスタ新宿」オープン
東京の新宿駅南口に、駅周辺に分散していた高速バスの乗り場を集約した、発着便数が日本一となる新しいバスターミナルが4日、オープンしました。
4日、新宿駅南口にオープンした「バスタ新宿」は、発着便数が日本一多い高速バスターミナルで、国土交通省が西口周辺に分散していた高速バスの乗り場を1か所に集約しようと、およそ700億円かけて整備しました。
4日は、午前4時発の羽田空港行きのリムジンバスが最初の便として出発し、このあと夜にかけて夜行便の出発が徐々に増え、ピークを迎える午後10時台には、1時間におよそ70便が出発するということです。
このターミナルでは、118のバス事業者が青森県から福岡県まで39の都府県を結ぶ高速バスを運行し、夏休みなどのピーク時には1日およそ1600便が発着するということです。
新潟の実家に帰省するという20代の女子大学生は、「新宿で高速バスに乗るときはこれまで携帯の地図で探していたので、乗り場が1か所にまとまって楽になった」と話していました。
国土交通省によりますと、午後4時半現在、目立ったトラブルはないということです。
一方、これまで乗り場が点在して分かりにくかったことから、4日も時間に余裕を持って来たもののすぐに乗り場が見つかり、待合室で時間をつぶしている人の姿も多く見られたということです。
バス乗り場は建物の4階部分で、3階には、タクシー乗り場と東京都が設けた観光情報センターがあります。
このうち、観光情報センターでは、着物を着たスタッフが都内や全国の情報を日本語のほか、英語や中国語、それに韓国語で提供します。
また、荷物の国内や海外への配送や12の外国通貨の両替もでき、2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて増加する外国人観光客向けのサービスも充実していて、オープン直後から多くの外国人観光客が訪れていました。
東京都観光部の加来順也担当課長は、「空港からの直行バスも到着するので、日本ならではのおもてなしを受けていただき、東京や日本はよかったと思ってもらえる場所にしていきたい」と話していました。
4日、新宿駅南口にオープンした高速バスターミナル「バスタ新宿」は4階建てで、バス乗り場は4階にあり、3階にも降車専用のスペースが設けられています。3階にはタクシーの乗り場や、東京都が設けた観光情報センターもあります。そして2階にJR新宿駅の改札があり、1階部分が新宿駅のホームになっています。
新宿駅周辺にはこれまでも全国各地と結ぶ高速バスが発着する拠点になっていましたが、主な乗り場だけでも西口周辺を中心に19か所に分散していました。また、駅から徒歩で15分ほどかかる場所もあり、利用者から「不便だ」という声も出ていました。このため国土交通省は、バス乗り場を1か所に集約しようと、およそ700億円を投入し、
10年かけて「バスタ新宿」を整備しました。
電車からの乗り換えがスムーズにいくようにバスターミナルはJR新宿駅に直結していて、2階の新宿駅の改札口からエスカレーターで直接、4階のバス乗り場に行けるようになっています。また3階のタクシーの乗り場は、これまで新宿駅南口前の国道に設けられていたタクシー乗り場が移されたもので、今後は道路の混雑が緩和すると見込まれています。
同じ3階に設けられた観光情報センターでは、東京都が都内や全国の観光に関する情報を日本語のほか、英語や中国語、それに韓国語でも提供します。荷物の国内や海外への配送や12の外国通貨の両替もできるなど、2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて増加が見込まれる外国人観光客向けのサービスも充実しています。
国土交通省によりますと、高速バスは新幹線に比べて料金が安いなどの理由から、利用者は年々増加傾向にあり、年間1億人を超えています。
国土交通省によりますと、平成24年度の高速バスの利用者は年間1億861万5000人で、1日当たり1万2251便が運行したということです。10年前の平成14年度と比べると、
年間の利用者は2300万人余り、1日当たりの便数については6500便余り増え、当時の2倍以上となっています。
増加している理由について国土交通省は、新幹線に比べて料金が安いことや、新幹線や電車が終わった後の夜行便のニーズが増えていること、それに、高速道路の整備が進んでいることなどを挙げています。
4日に新宿駅南口にオープンした「バスタ新宿」では、1日およそ4万人の利用を見込んでいて、夏休みなどのピーク時は1日1625便が発着する予定です。