2016.3.7 :米韓合同軍事演習始まる
7日、韓国で、アメリカ軍と韓国軍の定例の合同軍事演習が始まりました。北朝鮮が激しく反発するなか、韓国国防省の報道官は「北朝鮮が挑発を強行すれば容赦なく対応する」と述べ、警告しました。
韓国国防省のムン・サンギュン(文尚均)報道官は7日午前行われた定例の記者会見で、アメリカ軍と韓国軍の合同軍事演習の開始を発表しました。
この演習は毎年この時期に韓国で行われているものですが、今回は、北朝鮮による4回目の核実験や事実上の長距離弾道ミサイルの発射を受けて、過去最大の規模となり、韓国軍からおよそ30万人、アメリカ軍からおよそ1万7000人がそれぞれ参加するほか、
アメリカ西部ワシントン州を母港とする原子力空母「ジョン・ステニス」や、最新鋭のステルス戦闘機「F22」なども派遣されます。
また、演習では、北朝鮮からの攻撃を想定して、指揮系統の連携などを確認するための図上訓練に加え、海兵隊が海から上陸し、北朝鮮の内陸部に進撃する訓練を時間をかけて行うなど、例年よりも実戦的な形になります。
これに対し、北朝鮮はキム・ジョンウン(金正恩)第1書記が核ミサイルの実戦配備に言及したほか、7日朝、国防委員会が声明を出し、先制攻撃も辞さない構えを示すなど、激しく反発しています。
韓国国防省のムン報道官は会見で、「北朝鮮はみずからを破滅に追い立てる軽挙妄動を直ちに中断しなければならない。北朝鮮が挑発を強行すれば容赦なく対応する」と述べ、警告しました。
アメリカ軍と韓国軍の合同軍事演習は来月末まで行われます。
韓国のパク・クネ(朴槿恵)大統領は、7日午前、大統領府で行われた首席秘書官らとの会議で、アメリカ軍と韓国軍の定例の合同軍事演習が過去最大規模で始まったことについて、「北朝鮮に対し、 追加の挑発をすれば、われわれはそれに見合う代価を支払わせるつもりだということを見せつけてほしい」と述べ、北朝鮮が新たな挑発をしないようけん制しました。