2016.2.11 : 北朝鮮の国営テレビ ミサイル発射の放送
北朝鮮は、11日午前、国営テレビを通じて、今月7日に事実上の長距離弾道ミサイルを発射した際の映像を公開し、国威発揚を図るとともに、国連安全保障理事会で新たな制裁決議の採択に向けた協議を続けるアメリカなど関係国をけん制するねらいがあるとみられます。
北朝鮮国営の朝鮮中央テレビは、日本時間の11日午前9時45分ごろからおよそ30分間にわたって、今月7日に行った事実上の長距離弾道ミサイルの発射の様子をまとめた記録映画を放送しました。
公開された映像では、北西部のトンチャンリ(東倉里)を訪れたキム・ジョンウン(金正恩)第1書記が、国家宇宙開発局の関係者らとともに、発射台や、施設内に横たわる長距離弾道ミサイルを視察する姿とともに、今回打ち上げたとする人工衛星のような物体が紹介されています。
このあと、発射台を覆っていたカバーが開いて、朝鮮語で「光明星」を意味する「クァンミョンソン」と書かれた3段式のミサイルが姿を現し、画面に表示されたカウントダウンの数字が「0」になると、ミサイルがオレンジ色の炎を吹き出しながら上空へと上昇していく様子が映っています。
さらに、ミサイルに備え付けられたカメラで撮影されたような映像もあり、ミサイルが1段目などを切り離しながら上昇を続ける様子を放送しました。
北朝鮮としては、2012年12月以来となる今回の発射について、写真に続いて映像を公開し、「歴史的な成功だ」とアピールすることで国威発揚を図るとともに、国連安全保障理事会で新たな制裁決議の採択に向けた協議を続けるアメリカなど関係国をけん制するねらいがあるとみられます。