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2015.9.10 :(栃木、茨城大雨)鬼怒川が決壊 救助要請相次ぐ

台風18号の影響による大雨で10日、茨城県常総市三坂町付近の鬼怒川の堤防が決壊して大量の水が周辺に流れ出し、民家が損壊するなどの被害が出ているほか、ブロック塀の上や建物に取り残された多数の住民が救助を要請している。
県災害対策本部によると、鬼怒川で1人が流されたとの情報があるほか、屋根から転落し、流された人もいるという。
国土交通省関東地方整備局などによると、堤防は午後1時半現在、幅約80メートルが決壊してさらに拡大。あふれた水は、決壊場所から8キロ以上離れた市役所付近にまで広がっている。
常総広域消防本部によると、取り残された住民からの救助要請や浸水の通報が50件以上寄せられている。ただ、水の流れが早いためボートを使っての救助が困難な状況で、全容の把握は難しいという。
市によると、市内26カ所の避難所のうち2カ所が浸水し、隣接するつくば市などにも避難者の受け入れを要請している。
茨城県は自衛隊に災害派遣を要請。航空自衛隊百里基地は、鬼怒川の決壊で孤立した住民の救助のため、救難用航空機とヘリコプターを1機ずつ派遣した。
安倍晋三首相は、人命の安全確保を第一とする災害応急対策に全力で取り組むよう関係省庁に指示した。
鬼怒川上流にある栃木県日光市の雨量計によると、降り始めから10日午後2時までの累積雨量が700ミリを超える地域もあるなど記録的大雨になっており、気象庁は「大雨特別警報」を出していた。.