Forest Studio

2015.10.11 : 半世紀ぶりの国産旅客機「MRJ」

日本の翼、空へ。ものづくり日本の新たな歴史を背負って日の丸ジェットが飛び立ちました。
国産初のジェット旅客機、MRJ=三菱・リージョナル・ジェット。YS-11以来、およそ半世紀ぶりの国産旅客機として開発が始まりました。胴体の試作に段ボールを使うなど、時間とコストを徹底的にカット。部品総数95万点。MRJは日本を支える町工場の夢や誇りも乗せています。
しかし、これまで初飛行の予定は5回も延期に。当初の予定から4年遅れの初飛行と、まさに「生みの苦しみ」でした。
そして11日、くしくもYS-11と同じ、県営名古屋空港の滑走路へ。テイクオフ。エンジンの熱が作るかげろうとともに、機首を大空に向けていきます。なめらかに離陸し、秋空に吸い込まれていくMRJ。
名古屋市内の住宅街からも見ることができました。名古屋の上空を飛んでいます。音は従来の飛行機に比べますと、少し静かな印象を受けます。最新型のエンジンで従来に比べ、燃費を2割、騒音も5割減らした機体。
「本当にこの青い空の中に、すごくきれいな機体が飛んでいって、すごく感動した」(見物した人)
「感動して感極まって泣いてしまうほど嬉しかった」(見物した人)
およそ1時間半にわたって、上昇や下降、旋回など飛行機としての基本的な性能を確認し、午前11時過ぎ、空港に戻りました。
「ゼロからのスタートという意味では、よくここまで来たという思い」(三菱航空機森本浩通社長)
飛び立った日の丸ジェット。開発者の、町工場の夢を乗せて、そして、未来の日本を担う子どもたちを乗せて、世界中の空を飛び回ります。