2015.10.5 : 加齢に伴う「ロコモ」
●「ロコモ」とは
「ロコモティブシンドローム」の略で、加齢に伴って体を動かすために使う骨や関節、筋肉などの「運動器」に問題が起き、
立ったり歩いたりする機能が低下した状態のことで、運動器症候群とも言います。
●どんな症状が出るの
膝や腰の痛みや、手足のしびれなどがあります。歩くのが遅くなったり、階段で手すりが必要になったりした場合も、筋肉の衰えなどが考えられるので要注意です。
●あてはまる人は多いのですか
2013年時点で、介護保険の要介護・要支援認定の主な原因のうち、骨折や関節疾患といった運動器の障害、つまりロコモが25%を占めます。
ロコモに詳しい伊奈病院(埼玉県)の石橋英明・整形外科部長は「年を取ると足腰が弱るのは仕方がないと思われがちだが、ずっと自分の足で歩くためには予防や対策が大事」と話します。
早い段階で分かれば、筋力トレーニングや足腰の病気の治療によって、症状の改善や運動機能の維持が図れるためです。日本整形外科学会は、07年からロコモの周知に取り組んでいます。
●どうしてロコモがPRされるようになったのでしょうか
高齢化社会の進展に伴い、医療や介護のコストが膨(ふく)らんだり、マンパワーが不足したりするのを防ぐためです。介護を予防し、健康上の問題がない状態で日常生活を送れる期間「健康寿命」
を延ばそうという考えです。国も22年度までに、ロコモの認知度を8割に上げることを目指しています。
●どう判定すればいいのですか
専門の整形外科医でつくる「ロコモ チャレンジ!推進協議会」のサイト(https://locomo-joa.jp/)で、日常的な動作から注意を促す「七つのロコチェック」や、
判定基準になる「ロコモ度テスト」を紹介しています。時々、自分で確認すると、体の変化が実感できます。
●その他気になる出来事
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